駐在員の妻がゆく with babies in カナダ

夫の転勤に伴いトロントに来て3年目。日本で一人目、カナダで二人目の妊娠・出産を経て、ただいま子育て奮闘中。海外子育て事情や、これからカナダに滞在予定の方に役立つような情報もお届けできればと思います。

子供の誘拐事件解決に有効な「アンバーアラート」

最近、誘拐監禁されていた少女が保護されたニュースが出ていましたが、アメリカの誘拐事件も驚くほど多く深刻です。どれくらいすごいかというと、一日に2,000人。誘拐された子供は組織的に人身売買されたり、監禁されたり、親としては恐ろしい。北米にお住いの方なら聞いたことがあるであろうアンバーアラート。これは、誘拐が発生すると、ラジオやテレビ、携帯や高速道路の電光掲示板に一斉に発令される緊急事態宣言。誘拐犯の特徴、逃走に使われた車のナンバーや色、連れ去られた子供の特徴が表示されるシステムになっています。ちょうど日本の地震速報のような感じでテレビに出てくるので、すぐに気づきます。

 

アメリカに住む友人がこのアンバーアラートのことを話してくれたことがあって、昨年、近所の図書館で母親が目を離したすきに3歳の男の子が誘拐される事件がありました。普段は平穏なのに、上空にはヘリコプターが飛んで物々しい雰囲気だったとか。そして、逃走中の犯人はバスに乗車。子供の様子がおかしいと思ったバスのドライバーは、アンバーアラートで誘拐された男の子の特徴が似ていることに気づき、結果犯人逮捕につながったそうです。誘拐後にどれだけ短時間で見つけるかが、誘拐された子供を無事に助ける鍵となるのです。このアンバーアラート、誘拐事件解決に有効な手段として認知されています。

 

カナダは比較的治安が良いのですが、先週、ついに、出た!アンバーアラートが!!!父親が車のエンジンをかけっぱなしで、蚤の市をのぞきに出たところ、男が車を略奪、そして逃走。車中には生後3か月の赤ちゃんが乗っていた。アンバーアラートには、男の身長や髪の色、車のナンバーと車種、色、子供の特徴がすぐに表示された。そして、数時間後、乗り捨てていた車をアンバーアラートを見た近所の住人が発見、そして子供も無事に保護される。犯人は未だに見つかっておらず、車が目的だったか、誘拐が目的であったかは不明のまま。

 

それにしても、アメリカの誘拐事件の話、知人からも良く聞きます。知り合いの話ですが、レジでお会計中にほんのちょっと目を離したすきに、子供が居なくなってしまったそうです。すぐにデパートのすべての出口が閉められ、大捜索の末、トイレで見つかったのですが・・・子供の顔は緑色に塗られていた・・・どうやって連れ出すつもりだったんだ?これは、もう計画的な犯行だったのでしょう。

 

子供をどうやって守るか?もはや「知らない人についていってはだめよ」なんて、通用しません。親にとっては、一瞬の隙も許されませんね。子供には何か嫌なことをされたり、おかしいと感じたらすぐにその場を離れるように言っています。「No」と言う練習も。アンバーアラートは素晴らしいシステムだと思いますが、最終的には地域住民の目、一人一人の大人が協力して成果が出るのだと思います。海外にいるんだっていうことと、子供から目を離せないということを再認識する事件でした。

 

 参照ウェブサイト

米女性3人監禁事件、子供と誘拐防止策を再確認する機会に - WSJ

全米97%の携帯電話に、誘拐事件情報を伝える「アンバーアラート」|WIRED.jp