駐在員の妻がゆく with babies in カナダ

夫の転勤に伴いトロントに来て3年目。日本で一人目、カナダで二人目の妊娠・出産を経て、ただいま子育て奮闘中。海外子育て事情や、これからカナダに滞在予定の方に役立つような情報もお届けできればと思います。

カナダでの保育園探し

カナダで保育園を探した時のことを、まとめます。

 

1.保育園に預ける理由

仕事をするから子供を預けたいというのはもちろんのこと、幼稚園が始まる前の練習として、2人目が生まれるから預けたい、早期幼児教育を受けさせたい(モンテソーリ等)、兄弟が病気がちで手がかかる、など様々です。日本の保育園は労働省の管轄で、仕事をするために子供に保育が必要がどうかを各自治体で選考されるけれど、こちらの保育園では理由を聞かれることはありません。選考はないですが、保育園に人気があり入園できない場合には、Wait listに載せてもらって連絡を待つことになります。第一希望の園がいっぱいで入れない場合には、とりあえずWait listに載せて、空き次第転園させる人もいます。

 

2. 認可保育園 と 無認可保育園

認可保育園は、最低でも年に一回、政府のinspectionがあり、その結果は政府のウェブサイトに公表されます。コンプライアンスにまったく問題がなければ100%で、90%であれば10%の問題があったことになります。例えば、娘の通っていた認可保育園では、政府の視察後、指摘された箇所を園から保護者に説明し、改善策を提示しました。その内容は、「子供の持参する弁当の栄養が偏っている。乳製品やたんぱく質を含む食品を摂取できていない子供がいる」ということでした。改善策は、「特別な理由(アレルギーや宗教上の理由など)がない限り、学校の定める所からランチをケータリングする」というものでした。学校の対応の早さにびっくりしたのですが、すぐに改善できなければそれもウェブサイト上に公開されるようです。

 

一方、無認可保育園にはこうした政府のinspectionはありませんが、通報を受けた場合にはすぐに政府が動きます。数年前に、無認可保育園で小さい子供が死亡する事故がありました。保育できる制限の人数を大幅にオーバーしていたのです。無認可保育園は特に政府の規制がありませんので、事前に確認した方が良いと思います。

 

3.  Nursery vs. Home daycare

カナダの保育園には大きく分けて2種類あります。施設の規模が大きいナーサリーと、自宅で子供を預かるホームデイケアです。ナーサリーは、子供の人数が多く、学校のような雰囲気です。ホームデイケアは、自宅で預かり、一人のスタッフに対して5人まで(自分の子供を入れて)と国が定めています。小規模でアットホームな雰囲気はメリットだと思います。また、ナーサリーには、Full-day childcareとHalf-day childcareがあるところがあります。初めから長い時間預けるのが心配な場合には、Half-day childcareからスタートするのも良いと思います。更に、ホームデイケアの場合には、週に数日でも預かってくれるところもあり、その時の空き状況にもよるので是非先生と相談してみてください。

 

4. 保育園の探し方

実際に預けている知り合いに様子を聞いて、紹介してもらうのが良いと思いますが、政府のウェブサイトから希望の地域や対象年齢を入れると検索できるシステムもあります。 

Search for licensed child care

 

いくつか気になる保育園を見つけたら、一度見学に行くことをオススメします。規模の大きい保育園だと、10月頃にオープンハウスをしていることも多いです。ぜひ子供を連れて行って、反応を見てみてください。(保育園での質問例(英語)を最後に載せています。)

 

5. 保育園の費用

これも園によって様々ですが、私が問い合わせた限りでは、ナーサリーではFull-day 月20日として、月 $1,000~2,000と幅がありました。ホームデイケアは一日$40~55位、月$800~1,100の計算になります。ちなみに、カナダで日本人が

営業職で働いた場合、年収が$40,000~80,000位(パソナグローバル調べ 

カナダ 現地情報 | パソナグローバル - PASONA GLOBAL)。現在のレート1ドル=約80円で計算すると、年収320~640万円に対して、月6万4千円~16万円の保育料となります。結構高いですね。ただし、減税措置があります。7歳以下の子供は最高$8,000、7歳から16歳につき$5,000、障害のある子供につき$10,000まで保育料の控除が受けられるそうです。(控除の対象者には制限があります。)

 

単純に日本とは比較が難しいけれど、保育料の減税措置って分かりやすいと思いました。 こちらの税率は13%。私がカナダに渡った時の日本は消費税が5%だったから、最初は買い物をしても高く感じてしょうがなかったけれど、実際に住んでみると、子供を守るサービスは充実しているし(別の機会にこれについてはまとめる予定です)、医療が無料だったり保育料の減税措置も、国民に税金が還元されていることを身近に感じられ分かりやすいなと思います。たとえ税金が上がっても、自分の為に有意義に使われているんだと感じられるかどうかは大切ではないでしょうか。

 

 

保育園での質問事項(例) 

「スタッフ一人に対する子供の割合はいくつですか?」

What is the staff-to-child ratio?

(園によって違います。一人の先生がみる子供の数が少ない方が良いですね。)

 

「どれくらい外遊びの時間がありますか?」

How much time do the kids get to play outside?

(日照時間が少ないカナダ。極力外遊びをして欲しい)

 

「保護者は園をいつ訪問しても良いですか?」

Are parents welcome at all times?

(園によっては保護者が保育中に来ることを断るところがあります。娘の園では送り迎え時間以外は禁止でした。保育中に保護者が来ると、他の子供が親を見て嫉妬したり、ぐずったりすると言われました。) 

 

トピック「保育園」について